
関ベルが鳴るたびに愛犬がワンワン大合唱。ご近所の視線が気になりながら「犬 吠える やめさせたい」とスマホに打ち込み、このページにたどり着いた方も多いと思います。一体どのように対処すればよいのでしょうか?
こんにちは。神戸市東灘区で子犬専門のしつけ教室「cocoico(ココイコ)」を運営している藤本仁です。
実は、吠えの背景には「警戒している」「退屈している」などいくつもの理由があり、叱るだけではかえって声が大きくなることもあります。原因を見極めて正しく対処すれば、吠え声のボリュームは驚くほど下がります。ここでは、今日から家でできる静かな練習法と、吠える前に気持ちを切り替える簡単な合図の出し方を解説します。愛犬の声量を“安心のサイン”へ変え、一緒に穏やかな毎日を取り戻しましょう。
子犬が声を張り上げるとき、そこには必ず理由があります。チャイムに反応して「知らない人が来た!」と警戒しているのかもしれませんし、長い留守番で退屈して「かまって!」と訴えているのかもしれません。反射的に叱ってしまうと、犬は「もっと大きな声で言わなきゃ」と感じてしまい、かえって吠え方が激しくなることもあります。
まずは吠えた瞬間を思い出してみてください。いつ? どこで? 周りにどんな音や動きがあった?この三つをメモするだけで、パズルのピースがそろうように原因が見えてきます。「無駄吠え」と呼ばれていても、犬にとっては立派なコミュニケーションのサインなのです。
原因がわかったら、次は「吠えなくてもすむ環境」を整えます。たとえば、ごはんの準備中にケージの中でジャンプしながら吠える子がいるとしましょう。ケージという狭い空間で飼い主の動きをじっと見ている状況が、興奮の火種になっていることが多いのです。そこで、準備の間だけケージから出し、別室で知育トイに夢中にさせてみてください。わずかな環境の変化で声がピタリと止むケースがたくさんあります。
マンションで夕方になると大合唱していた子犬もいました。原因は日中の退屈と運動不足。散歩コースをのばし、帰宅後は頭を使う宝探しゲームを取り入れただけで、数日後には静かな夕方が戻ってきました。吠えは「足りないものを満たしてほしい」というシンプルなメッセージだったのです。
原因を取り除いても、ふとした刺激で声が出ることがあります。そんなとき役立つのが「切り替えの合図」です。やり方は簡単。犬がまだ落ち着いているタイミングで軽い音――指パッチンや短い笛――を鳴らし、同時におやつを口元へ。音とごほうびを何度かセットにすると、犬は「その音が聞こえたら静かにすればいいことが起きる」と学びます。
次にチャイムが鳴った瞬間、その合図を出してみましょう。最初は間に合わなくても、繰り返すうちに「吠える前に合図を待つ」という行動へ変わっていきます。ここでも叱らないことがコツです。静かにしたら褒める――このシンプルなルールを守るだけで、声量はぐっと下がります。
吠え声は「困った音」ではなく「助けを求める言葉」です。理由を探し、環境を変え、合図で気持ちを切り替える――この三段階を意識すれば、愛犬との暮らしは一気に穏やかになります。焦らず一歩ずつ、今日から試してみてくださいね。
PS
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子犬のほめる暮らしコンサルタント 藤本 仁 (ふじもと ひとし) |
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