
小さな歯で手首をカプッ。痛いほどではないけれど、毎日続くと心も折れそうで「子犬 甘 噛み しつけ」とスマホに打ち込み、このページにたどり着いた方も多いと思います。一体どのように対処すればよいのでしょうか?
こんにちは。神戸市東灘区で子犬専門のしつけ教室「cocoico(ココイコ)」を運営している藤本仁です。
生後まもない子犬は本来、親やきょうだいとじゃれ合って噛む力加減を覚えます。家に迎えられると、その練習相手があなたに変わります。ここで大声で叱ったり手をたたいたりすると、「遊ぶと怖いことが起きるんだ」と学び、信頼関係が遠回りに。かわりに、遊びたい気持ちをうまく発散させ、噛みたくなる場面を先回りして減らしてあげれば、ぐんと落ち着いてきます。
ここでは、cocoicoが普段教室でお伝えしている「正しい甘噛みの対応3ステップ」をご紹介します。読み終えたころには「怒らなくても甘噛みを減らせるかも」と感じてもらえるはずです。
まずは子犬の“電池”をほどよく使い切りましょう。朝は短いお散歩でも十分なので、においをかがせながらゆっくり歩きます。家に帰ったらペットボトルに数粒フードを入れた即席パズルや、ロープを引っぱり合うゲームで頭と体をもうひと働き。こうして遊びたい欲求が満たされると、興奮のピークが落ち着き、噛みつきたくなる衝動が自然と減っていきます。「遊んだあと10分はケージでクールダウン」も忘れずに。眠気が出ると甘噛みスイッチはさらにオフになりやすいです。
次に、噛みやすいタイミングそのものを作らない工夫です。たとえば朝ケージを開ける瞬間や、帰宅したときの飛びつきは要注意。扉を開ける前に「おすわり」で三秒待たせ、静かにできたら外に出すだけで、「落ち着いたら自由になれる」と学びます。玄関でも同じで、ドアを開けたらまずロープトイを差し出し、「噛むならこれだよ」と選択肢を示します。人の手が標的になりにくい姿勢を保つことも大切で、落ち着くまでは床に座らず、立ったまま声をかけてあげると失敗をぐっと減らせます。
最後は「みんな同じルールを貫くこと」です。誰か一人でも興奮中に手を出してしまうと、子犬は「たまに噛めるラッキーがある」と覚えてしまいます。そこで家族で簡単な行動表を作り、冷蔵庫など目につく場所に貼りましょう。「興奮時はおすわりを待つ」「手ではなくおもちゃを渡す」「静止できたら1秒でフード1粒」――この三つだけでもそろえば十分です。進歩がわかるように、カレンダーにその日の噛まれた回数を書き込むと、数字が減るたび家族のやる気も続きます。
マンション暮らしで甘噛みに悩んでいた生徒さんは、最初「流血と青アザが日常」と打ち明けてくれました。それでも上の三つを二週間欠かさず続けたところ、噛む回数は三分の一に。さらに一か月後には「甘噛みは月に一度あるかないか」というレベルまで落ち着きました。特別な道具は使っていません。正しい知識と家族の協力があれば、時間はかかっても必ず成果が出ます。
子犬の甘噛みは「あなたが大好き、もっと遊ぼう」というサインです。叱るより、遊んで発散させ、噛ませない場面を用意し、家族みんなで同じ対応を続ける――この流れさえ守れば、噛まない穏やかな毎日に必ず近づきます。焦らず一歩ずつ、子犬と一緒に成長していきましょう。
PS
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子犬のほめる暮らしコンサルタント 藤本 仁 (ふじもと ひとし) |
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店名 | 家族と子犬の学校 cocoico |
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住所 | 〒658-0027 兵庫県神戸市東灘区青木5丁目2−13 ハイツフェニックス1階 マップを見る |
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